2008年08月26日
フレンチパラドックス と赤ワイン
フレンチパラドックス という言葉を聞かれたことがあるでしょうか? 直訳しますと、フランス人の逆説(矛盾)ということになります。
フランス人は、グルメで肉など動物性脂肪をたくさんとっているにも関わらず、不思議なことに、狭心症や心筋梗塞など動脈硬化に起因する虚血性心疾患の人が少ないという事実が知られています。 これが、パラドックス(逆説的)という訳です。
その理由ですが、フランス人は赤ワインをよく飲む国民であるためではないかという考え方があります。 赤ワインには、どうも動脈硬化をおさえる作用があるようです。 赤ワインの中に含まれるポリフェノールの抗酸化作用が有益な働きをしているようです。
では、白ワインではどうでしょう? 赤ワインほどの効果は期待できません。 これは、赤ワインがぶどうの果肉だけでなく、皮や種なども一緒につぶして発酵させるところがポイントです。そのため、ポリフェノールが豊富なのです。
学会総会の懇親会などで、赤ワインを好まれる先生も多いですが、「私はこれ(赤ワイン)で動脈硬化を押さえています」と公言されている方がおられるほどです。 でも、飲み過ぎは、肝臓、膵臓その他の臓器への弊害になることもありますので、ほどほどにしましょう。
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 16:04| 医学全般 | コメント(0) | トラックバック(0)