金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2009年04月20日

白血球数が少ない(ご相談の回答):金沢大学附属病院血液内科

ご質問メールをいただいたのですが、本名が書かれていましたので、公開手続きをとらずに、ブログ記事として紹介させていただきます。


(ご質問の内容)
文意の変わらない範囲内で、若干のみ改変しています。
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健康診断で、白血球数が基準値(3,500〜8,000/μL)より少ないと言われました。

私の場合は、白血球数2,200/μLぐらいしかありません。

血液内科で診てもらえばいいという話でしたが、もし治療が必要となれば、平均治療期間はどれくらいでしょうか?

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(以上がご質問内容です)



(回答)

白血球数2,200/μと言うのは確かに少な目です。

この場合、経時的にどうであったかが重要です。たとえば、毎年の健康診断で、8,000/μL→4,000/μL→2,200/μLと徐々に低下してきている場合は、病的な場合があります。

一方、毎年の健康診断で、2,400/μL→2,000/μL→2,200/μLと言った経過の場合にはあまり心配ないことの方が多いでしょう(自分の正常値が2,000/μL程度ということになります)。

次に重要なのは、白血球の分画(種類)です。白血球には、好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球などの種類があります。この分布が正常か異常かも重要です。

また、白血球以外の血球数が正常かどうかも重要です。
具体的には、赤血球数(Hb、ヘマトクリット)、血小板数が正常かどうかです。


ご質問のされ方から、おそらく白血球数は低値であるものの、白血球分画は正常、赤血球数(Hb、ヘマトクリット)、血小板数も正常であったのではないかと推測いたします。なおかつ、何年も前から同じような白血球数で推移されているのではないでしょうか。この場合には、特に加療を要しません。

ただし、病気である可能性も0%ではありませんので、血液内科を受診される方が良いでしょう。

金沢大学附属病院血液内科
に受診いただく場合には、健康診断をしていただいた診療機関で紹介状を書いていただき、なおかつ当院予約センターで予約をとった上で受診いただければと思います。

なお、治療が必要かどうかの前に、疾患があるのかないのかの見極めが重要になってきます。

以上、お答えになっているでしょうか。



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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:56| 医学全般 | コメント(0) | トラックバック(0)

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