金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2014年11月24日

介護タクシー分の価値(その1)

同門会報用原稿(近況報告) 

介護タクシー分の価値 
   熊走一郎(昭和61年入局)

昨年4月より、50も随分と過ぎてからではありますが、訪問診療主体のクリニックを始めております。

唐突な開業の知らせに当初友人知人からは、励ましと言うよりは心配のお言葉やメールを頂きました。

止むに止まれぬ事情や、のっぴきならない状況を想像してくれた様でした。

でも、それは違います。

そんなんじゃ無かったんです。


平凡平穏な外来のある日、糖尿病と高血圧他で通院中の患者さんが診察室に入って来ました。

94歳で車椅子。

それを押しているのは娘さん、と言っても71歳でご自身もRAを煩っており、来院時はいつも介護タクシー。

診察台に移るのがまた大仕事。

もう何度も見て来た光景、、、、、。

所がその日、ふと何かが私に降りて来て、こう問いかけたんです。

「こうまでして来て貰う程の診療、お前はやっているんか?!」。

戸惑い、焦燥、不安、申し訳なさ、他何とも表現出来ない思いが、それからしばらく私にまとわりついて来ました。

何とかその気持ちに折り合いを付ける為には、「自分だから出来る事」をしなければなりません。

自分でなければやれない事。

まさに途方に暮れそうですが、気付けば意外に身近に有りました。

そう、自分が患者さんの所に行けば良かったんです。

(続く)介護タクシー分の価値(インデックス)


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参考:血栓止血の臨床日本血栓止血学会HPへ)

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:24| その他