超高齢社会を見据えた未来医療予想図(1)プロフィール
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会報からです。
今回は、特別講演です。
東京大学 高齢社会総合研究機構 飯島勝矢先生のご講演をを拝聴した事務局が原稿化したものです。もし内容に不正確な部分があった場合には当事務局の責任ですので、ご容赦お願いします。
飯島勝矢先生 特別講演
(金沢大学第三内科同門会総会・開講記念会:平成27年6月21日)
超高齢社会を見据えた未来医療予想図(1)
〜フレイル予防からケアまでを俯瞰した地域包括ケアシステム構築〜」
<プロフィール>
私は、元々は循環器内科医です。
カテーテル治療を相当やりこんだ後に老年医学(高齢者医療)に大きく方向転換しまして、現在は「高齢社会総合研究機構(ジェロントロジー)」に所属しております。
このジェロントロジーというものは造語であり、Geronはold manという意味であるため、日本では「総合老年学」という意味で訳されております。
この所属は東京大学総長室統括委員会の真下の部署です。
複数学部のメンバーが集まり、かつ約40近い企業とタイアップして産学連携の形をとり活動しています。
上司が数人おりますが医師はおりませんし、後輩にも医師はおらず、医師は僕一人です。
他には看護職、機械工学、都市工学、人文社会学、経済学、法学などの様々な領域の研究者が集まって、学部横断型の学際的な研究組織を構築しております。
現在、我々はいくつかのフィールドで現場の方々とタイアップしながら、課題解決型の研究(いわゆるアクション・リサーチ)を推し進めております。
具体的なフィールドとして、都市型モデルとしての千葉県柏市、地方型モデルとしての福井県あわら地区、そして被災地の岩手県釜石市や大槌町などです。
個々のコミュニティーを高齢者対応型のまちにどのように作り上げるか、現場の方々と一緒に問題を抽出し、少しずつまちづくりの活動を行っております。
ご存知のように、高齢者たちが介護されている場面が今後急増していきます。
だからこそ、厚労省の資料にも「治す医療から治し支える医療へ」とメッセージが書かれてあります。
(続く)超高齢社会を見据えた未来医療予想図:インデックス へ
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:21| その他