超高齢社会を見据えた未来医療予想図(3)独居高齢者
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会報からです。
今回は、特別講演です。
飯島勝矢先生 特別講演
(金沢大学第三内科同門会総会・開講記念会:平成27年6月21日)
超高齢社会を見据えた未来医療予想図(3)
〜フレイル予防からケアまでを俯瞰した地域包括ケアシステム構築〜」
<高齢化のある姿:独居高齢者〜老夫婦のみ世帯>
2025年問題がメディアで取り上げられるもう一つの理由は、お一人暮らし(独居)あるいは老夫婦のみの世帯が約7割を超える点です。
当然、そこには家族の介護、地域コミュニティーのバックアップ体制が盤石か脆弱かという課題が出てきます。
改めて医療と介護の連携が強く推進されております。
私も大学人ですが、金沢大学様もおそらく地域につながった大学であろうと思います。
このように、現場のメンバー達も、そして我々大学側も、今まで以上に地域に開かれた立場になっていく必要があるのでしょう。
加えて、今後どのように生活支援サービスをしっかりと底上げできるのか、どのような人材を駆使して安定供給できるか、さらには住まい及び住まい方をどのように組み合わせていけばよいのか等、重要な点が多々残されております。
Smart wellness cityやCompact cityなど先進的な取り組みもどんどん進んでおります。
特に、都内を中心に介護難民が溢れてしまうのではないか、そのために早めから地方移住を促しても良いのではないかという考え、すなわち通称「増田レポート」と言われるものは、慎重かつデリケートに多面的な視点から考える必要があるのでしょう。
この対策も含めて、今後は医療政策と住宅政策をもパッケージで考えていかないと行けないということを示していることになります。
(続く)
★ 本稿は、東京大学 高齢社会総合研究機構 飯島勝矢先生のご講演をを拝聴した事務局が原稿化したものです。もし内容に不正確な部分があった場合には当事務局の責任ですので、ご容赦お願いします。
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:38| その他