金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2008年09月10日

メタボリック症候群、生活習慣病、血栓症(悪魔の階段)

悪魔の階段

血栓症(thrombosis)のうち、動脈血栓症(脳梗塞、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症に伴う血栓症など)は、生活習慣病がありますと、発症しやすくなります。

ですから、血栓症発症予防のためには、生活習慣病にならないようにする必要があります。もし、生活習慣病がある場合は、コントロール良好にする必要があります。

最近は、典型的な生活習慣病になる前に、早く手をうてるように、メタボリックシンドローム(メタボリック症候群)の考え方が普及してきました。メタボリック症候群というのは、典型的な糖尿病、高血圧、高脂血症などではないけれども、将来典型的な生活習慣病にならないように早めに手を打とうというわけです。




メタボリック症候群
とは。。。

【必須項目】おへその高さの腹囲が。。。

男性で 85cm以上
女性で 90cm以上


この条件に下の3つの症状のうち2つ以上該当した場合に診断されます。

1)
中性脂肪150mg/dl以上、HDLコレステロール40mg/dl未満のいずれかまたは両方
2)
収縮期血圧130mmHg以上、拡張期血圧85mmHg以上のいずれかまたは両方
3)
空腹時血糖が110mg/dl以上





健康 → メタボリック症候群 → 生活習慣病 → 血栓症


と言った、「悪魔の階段」 を駆け下りることのないようにしましょう。

なお、メタボッリック症候群から、生活習慣病の階段を飛び越して、血栓症を発症することもあります。

(補足)たとえば、糖尿病の患者様から、自分はお腹が出ているのでメタボリック症候群ですかという質問をお受けすることがありますが、ちょっと誤解があるようです。糖尿病があれば、メタボリック症候群ではなく糖尿病です。

 

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 05:49| 血栓性疾患 | コメント(0) | トラックバック(0)

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