金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2008年09月12日

抗血栓療法(ワーファリン、アスピリン他)と検査(PT-INR、TAT他)

血栓症の分類抗血栓療法(抗血小板療法、抗凝固療法)をどのように行うかを判断する上でも、血栓症分類の考え方は重要です()。通常は、血管内皮の作用によって、血栓症は発症しないように防御されているのですが、それが破綻した状態が血栓症です。


動脈血栓症(心筋梗塞や脳梗塞など)
血小板活性化(血小板血栓)が主病態。抗血小板薬(アスピリンプラビックスなど)が有効。


静脈血栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓など)
凝固活性化(凝固血栓)が主病態。抗凝固薬(ワーファリン12ヘパリン 123低分子ヘパリンなど)が有効。心房細動からの脳塞栓は、血栓形成の原因は血液の心内滞留であるため凝固血栓の性格を有している。なお、深部静脈血栓症と、血栓性静脈炎は違う病気である(参考記事)。

現在は内服可能な抗凝固療法治療薬はワーファリンのみですが、今後の開発が期待できるポストワーファリン役もあります。


凝固活性化マーカー(血液検査)
トロンビン-アンチトロンビン複合体 (TAT)、プロトロンビンフラグメント1+2(F1+2)、可溶性フィブリン(SF)、フィブリンモノマー複合体(FMC)、Dダイマーなど。

抗凝固療法のモニタリング(血液検査)プロトロンビン時間(PT)PT-INRトロンボテスト(TT)など。近年は、ワーファリンのコントロールは、トロンボテストよりもINRが頻用される傾向にあります。

 

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 22:25| 抗凝固療法 | コメント(0) | トラックバック(0)

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