金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2010年04月09日

血液凝固因子の生体内半減期


血液凝固因子の生体内半減期は、日常臨床であまり意識することはないかも知れませんが、適切な補充療法をする上で、ある程度は理解しておいた方が良いのではないかと思います。

ビタミンK依存性因子の半減期につきましては、以前の記事でも書かせていただいた通り、短い順に以下の通りです(ビタミンK依存性凝固因子:血液凝固検査入門(16) )。


VII、IX、X、II


その他の凝固因子も含めて記事にしておきたいと思います。

第I因子(フィブリノゲン):4〜6日

第II因子(プロトロンビン):3〜4日

第V因子:12時間

第VII因子:4〜6時間(最も短い)

第VIII因子:8〜12時間

第IX因子:18〜24時間(第VIII因子の2倍)

第X因子:2日

第XI因子:2〜3日

第XII因子:調査中

第XIII因子:6〜10日(最も長い)



第VII因子が最も短く、第XIII因子が最も長いということになります。

なお、血友病治療のための知識として、第IX因子は、第VIII因子の2倍の半減期ということも重要ではないかと思います。

 


【リンク】

播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

凝固異常症の遺伝子解析

抗リン脂質抗体症候群(APS)

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:39| 血栓止血(血管診療)