2011年01月28日
無菌室とは:造血幹細胞移植入門(21)
造血幹細胞移植入門:無菌室とは
無菌室はバイオクリーンルームとも呼ばれ、通常はラミナエアフロー(laminar air flow: LAF)室を指します。LAFとは、高い空気清浄度を確保し、外部からの塵埃侵入を防ぐため、超高性能エアフィルター(HEPAフィルター)を通した空気を一方向で層状に送り込むシステムです。
1つの壁にHEPAフィルターを取り付け、反対側の壁に向かって空気を送り出し部屋ごとLAF化したものがLAF室(バイオクリーンルーム)です。
LAF室の室内気圧は陽圧になっています。
LAF室の空気清浄度は、1立方フィート(1 ft3)あたりの粒径0.5μm以上の粒子(塵埃[じんあい])個数であらわされます。
臨床に用いられている中で最も空気清浄度が高いクラス100のLAF室は、粒径0.5μm以上の粒子が100個/ ft3以下の状態です。
晴天時の外気は、クラス100万程度です。
最近は、血液科病棟全体をクラス10,000に保っている病院も多いです。
その場合、血液科に入院すればLAF室に入っていることになります。
通常の病室に移動可能な水平層流式無菌装置(ベッドアイソレーター)を設置し、ベッド頭側からHEPAフィルターで濾過した空気をLAFで送り込む場合もあります。
この場合、ベッド上の空気清浄度が確保されます。
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【リンク】金沢大学血液内科・呼吸器内科関連
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:25| 血液疾患(汎血球減少、移植他)