2011年03月04日
急性GVHDの一次治療:造血幹細胞移植入門(48)
造血幹細胞移植入門:急性GVHDの一次治療
II度以上の急性GVHDは、CI+ステロイド全身投与の一次治療を考慮します。
ただし、HLA不適合移植や非血縁者間移植など、病状が急速に進行すると予想される場合、I度でもステロイド全身投与を開始してよいです。
逆に、皮膚限局のII度急性GVHDの場合、CI血中濃度を十分に保った上、局所ステロイド療法で様子をみてもよいです。
ステロイド全身投与の標準量は、メチルプレドニゾロン2 mg/kgまたは相当量のプレドニゾロンです。
これを超えるステロイド投与の効果は否定的です。
逆に、ステロイドの初期投与量を減らしても、効果は変わらないとする報告もあります。
治療開始5日目の治療反応性は急性GVHDの予後を反映しやすいので、5-7日目の早期に治療効果判定を行います。
急性GVHDに対する二次治療の適応(以下のいずれか)
・メチルプレドニゾロン2 mg/kgあるいは相当量のプレドニゾロン(2.5 mg/kg)治療開始3日目以降の悪化
・メチルプレドニゾロン2 mg/kgあるいは相当量のプレドニゾロン(2.5 mg/kg)治療開始5日目の時点で改善がみられない
改善不十分なら、速やかに二次治療を考慮します。ただし、二次治療の選択肢は限られており、一次治療を続けざるをえないことも多いです。
ただし、HLA不適合移植や非血縁者間移植など、病状が急速に進行すると予想される場合、I度でもステロイド全身投与を開始してよいです。
逆に、皮膚限局のII度急性GVHDの場合、CI血中濃度を十分に保った上、局所ステロイド療法で様子をみてもよいです。
ステロイド全身投与の標準量は、メチルプレドニゾロン2 mg/kgまたは相当量のプレドニゾロンです。
これを超えるステロイド投与の効果は否定的です。
逆に、ステロイドの初期投与量を減らしても、効果は変わらないとする報告もあります。
治療開始5日目の治療反応性は急性GVHDの予後を反映しやすいので、5-7日目の早期に治療効果判定を行います。
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・メチルプレドニゾロン2 mg/kgあるいは相当量のプレドニゾロン(2.5 mg/kg)治療開始3日目以降の悪化
・メチルプレドニゾロン2 mg/kgあるいは相当量のプレドニゾロン(2.5 mg/kg)治療開始5日目の時点で改善がみられない
改善不十分なら、速やかに二次治療を考慮します。ただし、二次治療の選択肢は限られており、一次治療を続けざるをえないことも多いです。
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【リンク】金沢大学血液内科・呼吸器内科関連
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:07| 血液疾患(汎血球減少、移植他)