2011年04月01日
地震災害とエコノミークラス症候群(肺塞栓)
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日本は、大変は地震災害にあってしまいました。
マスコミ報道や、内科専門医メーリングリストへの多数の投稿内容をみますと、医療現場でも大変なご苦労があることが分かり、ただただ事態の改善を祈るのみです。
特に、ご自身や家族の方が被災にあわれ、あるいは自分の家族の安否が分からない状態であるにもかかわらず、医療活動を懸命になさっておられる方がたくさんおられることを思う時、涙が出るとともに、心から敬服する思いです。
さて、今後は避難所においていわゆるエコノミークラス症候群(深部静脈血栓症/肺塞栓)が問題になってくることが予想されます。十分な配慮とともに、その予防がとても重要だと思います。
中越大震災の時にも、地震災害そのものではなく、エコノミークラス症候群で命をおとされた方がおられたことが大きな社会問題になりました(特に車中泊の方)。能登半島地震では、車中泊の方はほとんどおられませんでしたが、それでも1割の方で深部静脈血栓症が見つかったと聞いています。
<エコノミークラス症候群の予防のポイント>
1)下肢の運動を心掛ける。歩行できない方の場合でも、足関節の底背屈運動をこころがける。
2)脱水状態にならないように、十分に水分をとる。
3)弾性ストッキングを装着する。
4)車中泊をしない。
日本血栓止血学会の HPからも、記事をご覧いただけます。pdfファイルがあります。
【リンク】
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:35| 血栓性疾患