2011年12月06日
富山の輸血事業:吉田喬先生(金沢大学第三内科)
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)の大先輩で、富山県立中央病院を定年退職後に富山県赤十字血液センター所長に就任された吉田喬先生の近況報告です。
富山の輸血事業に従事して(1)
平成23年4月より富山県赤十字血液センター所長に就任し、ようやく新生活に慣れてきたところです。
19年前、金沢大学第三内科から富山県立中央病院に血液内科を設立するために参り、これまで造血幹細胞移植を中心に血液疾患の診療にあたってきました。
この間、富山大学に血液専門の教室ができなかったこともあり、富山県内では富山県立中央病が最も多くの血液疾患を扱う施設となり、当院に来て頂いた多くの教室員の皆さんの協力があって、初期の目標は達成できたと思っています。
しかし同門会に対しては幹事をしていながら、厚生労働省の班会議と重なっていたことも多くて、十分な対応ができなかったことを申し訳なく思っています。
これからは時間的にも余裕ができたこともあり、同門会長の近藤邦夫先生の下で協力していきたいと思っています。
就任前から日本赤十字社の社長、副社長、血液本部長から面談を受け、4月になってから全国の所長を集めた会議で講習を受けてきました。
そこで渡される輸血に関する資料で、富山県は常に全国の下から多くが5-6番目で、富山の2つほど上に石川県があって、下に福井県があるという状況です。
これまでは、造血細胞移植学会、骨髄バンクなどの移植症例数、骨髄ドナー数などのデータでは、富山県、石川県は全国的にもそれほど下位ではなく、むしろ上位にいたこともありました。
献血者数、輸血使用量など輸血に関する指標は人口に比例しますからやもえないことですが、北陸の血液事業の規模が小さいことを再確認させられました。
(続く)富山県赤十字血液センター:吉田喬先生(金沢大学第三内科)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:30| 血液内科