2011年12月25日
貧血など:金沢大学血液内科試験問題
平成23年度 金沢大学血液内科学系統講義試験:細胞移植学(血液内科)<問題の紹介と正答>
今回は、リンパ腫、MDSほかの問題です。
参考:
貧血患者へのアプローチ
溶血性貧血
汎血球減少のマネジメント:特に骨髄不全について
問3.
42歳の女性が労作時の息切れと倦怠感のため近医を受診したところ、血球減少を指摘された血液内科に紹介された。
血液検査では白血球数2900/μl、 赤血球数184万/μl、ヘモグロビン7.9 g/dl、ヘマトクリット22.9%、血小板数5.5万/μl、であった。
身体所見では舌乳頭の消失と、年齢不相応な白髪がみられた。
1)MCV(四捨五入)値を冪数(乗)表示の単位をつけて記載せよ。
2)疑われる疾患は何か。巨赤芽球性貧血または悪性貧血
(正答)
1)124x10-15L
2)巨赤芽球性貧血または悪性貧血
問4. 鉄欠乏性貧血に関する記載のうち誤りはどれか。
(1) 血小板がしばしば増加する。
(2) 治療の基本は食餌療法である。
(3) 鉄飽和率は上昇する。
(4) 治療後にみられる最初の反応の兆候はMCVの上昇である。
(5) 鉄剤の内服は通常3カ月は必要である。
a. (1) (2) (3) b. (1) (2) (5) c. (1) (4) (5) d. (2) (3) (4) e. (3) (4) (5)
(正答)d
問5. 治療法で誤った結びつきはどれか。1つ選べ。
a. 再生不良性貧血 − ウサギ抗胸腺細胞グロブリン
b. 赤芽球癆 − シクロスポリン
c. 自己免疫性溶血性貧血 − 副腎皮質ステロイド
d. 骨髄異形成症候群 − アザチオプリン
e. 発作性夜間ヘモグロビン尿症 − 抗C5抗体
(正答)d
問6. 発作性夜間血色素尿症にみられる所見はどれか。
(1) 静脈血栓症
(2) 間接クームス試験陽性
(3) 血清フェリチンの上昇
(4) 血小板減少
(5) PIG-A遺伝子変異
a. (1) (2) (3) b. (1) (2) (5) c. (1) (4) (5) d. (2) (3) (4) e. (3) (4) (5)
(正答)c
問7. 次の組み合わせのうち正しいのはどれか。
(1) 鉄欠乏性貧血−菲薄赤血球
(2) 骨髄異形成症候群−偽ペルゲル核異常
(3) 鉛中毒−好塩基性斑点
(4) 再生不良性貧血−巨大血小板
(5) 鎌状赤血球貧血−破砕赤血球
a. (1) (2) (3) b. (1) (2) (5) c. (1) (4) (5) d. (2) (3) (4) e. (3) (4) (5)
(正答)a
参考:造血幹細胞移植入門(インデックス)
【リンク】
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:59| 医師国家試験・専門医試験対策