金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)入局後1年を振り返って(1)
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会報からです。
今回は「入局後1年を振り返って」です。
入局後1年を振り返って 井美達也 (平成24年度入局)
(1)0からのスタート
研修医2年間血液内科をほとんど勉強しないまま血液内科の世界に飛び込んだ私が、突然血液内科として働くという非常に不相応な状況に落ち至った昨年の4月。
当然のように骨髄穿刺も出来ず、化学療法も見よう見まねでしたが、多くの先輩先生方・コメディカルの方にご指導をいただき、窮地を免れたように感じます。
(2)血液内科の診療
血液内科として初めに受け持ったのは中枢原発リンパ腫と急性リンパ性白血病の化学療法からでした。
リンパ腫の方は難治であり自家移植を行いましたが、移植後から突如食事が取れなくなり、開眼していながらも会話もできない状態となりました。
血液内科では化学療法でがんを克服することが可能です。
ただし、治療は決して簡単ではなく治療により全身状態が以前よりも悪化することが避けられない場合があります。
リスクを理解し、主治医として責任を負って治療介入することが当時の私にはできていませんでした。
この1年で主治医として関わり方が少しずつできるようになってきました。
頼りないまでも信頼を得て、治療を受け入れてもらうように努力をしています。
病気のこと以外に家族や個人の大切にしていること、信念などを知ることが治療上重要と感じています。
今後も知識と経験を重ねて、現在のぎこちない診療を磨いていければと思っています。
(3)プライベートな変化
私事ですが、昨年結婚をし、あっという間に父親になりました。
医局の方々からもお祝いいただき大変幸せな1年を過ごしています。
父親として現在も奮闘中です。
(4)入局と勧誘について
1年で寒々とした医員室にも後輩が入局してくれて大変嬉しく思っています。
ただし血液分野には人が少ないです。
他の大学では結構人気の高い血液分野ですが、金沢大学ではぼちぼちです。
今後年数を重ねてゆく中で、血液内科での生活をアピールできればよいと考えています。
<リンク>「臨床に直結する血栓止血学」
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)へ
金沢大学血液内科・呼吸器内科HPへ
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログへ
研修医・入局者募集へ
参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:11| 研修医の広場