2014年03月12日
医師国家試験:深部静脈血栓症
今年の医師国家試験(血栓止血領域)です。
あまりに簡単すぎて、受験された皆さんは拍子抜けされたのではないでしょうか。
正答率は、100%に近かったものと推測します。
深部静脈血栓症がみられるのはどれか.
a 再生不良性貧血
b von Willebrand病
c 抗リン脂質抗体症候群
d 特発性血小板減少性紫斑病
e ヘリコバクター・ピロリ感染症
解説
a:再生不良性貧血では、血小板数が低下するために出血傾向となります。
b:von Willebrand病は、血友病と並んで代表的な先天性出血性素因です。von Willebrand病では鼻出血などの粘膜出血がみられやすいです(血友病では関節内出血や筋肉内出血などの深部出血がみられやすいです)。
c:抗リン脂質抗体症候群は、最も代表的な後天性血栓性素因です。
d:特発性血小板減少性紫斑病(ITP)では、血小板数が低下して出血傾向となります。
e:ヘリコバクター・ピロリ(HP)感染症は、出血、血栓症のいずれとも関係ありません。なお、HP陽性のITP患者では、HP除菌療法が5〜6割の患者で血小板数上昇に有効です。
正解
c
<リンク>「臨床に直結する血栓止血学」
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播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)へ
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参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:17| 医師国家試験・専門医試験対策