「よくわかる血栓・止血異常の診療」の紹介
書籍紹介です。
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「よくわかる血栓・止血異常の診療」
編者名:金倉 謙、冨山佳昭。
発行所:中山書店 1-297, 2014.
<論文の要旨>
(序文より)
血液疾患の診療は、近年めざましい進歩を遂げている。
革新的な分子生物学的解析手法により血液疾患の病理生理についての解明が進み、新規治療法も続々と開発されている。
血液疾患としては白血病•リンパ腫•骨髄腫などの造血器腫瘍、貧血、血栓•止血異常症など多種多様な疾患が含まれる。
また、日常診療において稀にしか遭遇しない疾患も存在する。
日常診療に従事している血液内科医が、これらの多種多様な血液疾患の最新情報を常に入手し、各疾患の診療に精通することは必ずしも容易ではない。
そこで、血液疾患の日常臨床をプラクティカルに支える実用書として<ブリンシプル血液疾患の臨床>シリーズが企画された。
本シリーズは、「ここまできた白血病/MDS治療」、「リンパ腫•骨髄腫の最新療法」、「新戦略による貧血治療」、「よくわかる血栓•止血異常の診療」の全4巻からなり、血液疾患の病態生理や現場の診療ですぐに役立つ実践的な知識を提供している。
各項目には、最初にPointとして、記載内容の要約が箇条書きで簡潔記述されており、疾患の特徴を短時間で知るのに役立つ、また、写真や図表を多用し、ビジュアルで理解しやすい紙面作りであるのも特徴である。
さらに、コラム記事として、本文の理解を助けるための知識、診療に役立つ情報、海外の動向などの関連事項をMemo, Basic PointやPitfallとして盛り込んでいる。
各疾患の背景を理解しながら、現在の診療で問題となっているポイントについて理解を深めることができるように工夫されている。
血液疾患の最新の治療の進め方や治療のコツを明快に記述するには、文献的知識だけでは不十分で、疾患の本質を理解したうえでの臨床経験も求められる。
本シリーズでは、最新の医療情報に詳しく、しかも、専門領域での実地診療に深く関わっている先生方に専門編集をお願いしている。
各巻はそれぞれのテーマにふさわしい特色ある構成となっており、興味ある巻だけお読みいただくことも可能である。
本シリーズは、血液内科専門医および専門医を目指す医師を主な対象としているが、内科医や研修医にも有用であろう。
本シリーズが、血液内科に携わっている医師の一助となれば幸いである。
<リンク>推薦書籍「臨床に直結する血栓止血学」
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)へ
金沢大学血液内科・呼吸器内科HPへ
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログへ
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参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:57| 出血性疾患