近況報告:中村医院/金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会報の原稿からです。
近況紹介です。
「近況報告」 中村医院 院長 中村喜久(平成元年度入局)
平成18年11月に、当地で内科診療所を開設し、診療を始めてから、早くも8年が経ちました。
それまで、今はなき国立若松病院、県立中央病院、恵寿総合病院など、血液疾患の入院患者さんを診療させていただいていた頃と違い、外来の感冒症状、腹痛・下痢・嘔吐などの急性期感染症と、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症などの慢性疾患の診療、ワクチン接種・すこやか検診などの予防・公
衆衛生活動などをちまちまとさせていただいています。
かつて、能登島や舳倉島の診療所にいた頃と比べて、内科以外の疾病などは、近隣の専門の先生方にお願いできますし、いざというときの紹介先の病院が、救急車で道路一本すぐ搬送していただけます。
また、いろいろな講演会や勉強会なども、時に、メーカーさんのご厚意で多数開催されており、耳学問を仕入れたりすることもできています。
離島勤務と比べると、はるかに気持ちを楽に持って診療することができるように思います。
ただ、小さいながらも自分の城・アジトですので、うまく回していくための、人事・資金繰りという、勤務医の時とは違った問題に対処せねばなりません。
時にはみぞおちがしくしくして眠れなかったり、そっと枕に涙を落とすこともあります。
それでも何とか親子6人、人並みに飢えずに生活できておりますので、まわりの皆様のご支援に感謝しつつ、仕事を続けさせていただいています。
血液疾患の診療は、そのほとんどが過多月経に伴う女性の鉄欠乏性貧血です。
たまに、MCVが100を超えるような貧血を見ますがうきうきしながらMay Giemsaを染めても、HJ小体などはほとんど見られません。
1例だけ糖尿病患者さんで多発性骨髄腫を見つけましたが、病院勤務の時はそこそこ診療していた疾患
なのに、8年経ってようやく1例。
つくづく血液疾患は希少な病気の仲間なのだと思い知りました。
今後とも、よろしくお願いします。
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参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:32| その他