金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2015年05月28日

内皮下コラーゲンと血小板:CBT

CBT(コアカリ)の復元問題と解説です。

矢印で示された分子が欠損すると生じる疾患はどれか.(内皮下コラーゲンと血小板との間に介在するVWFが示されている。)

a  von Willebrand 病

b  Bernard-Soulier症候群

c  血友病

d  血小板無力症

e  特発性血小板減少性紫斑病(ITP)

f  血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)

g  播種性血管内凝固症候群(DIC)

h  アレルギー性紫斑病

i  ビタミンK欠乏症

j  白血病




(問題傾向)
止血の生理を理解しておく必要があります。
血管の破綻、血小板の粘着、血小板の凝集、凝固活性化、線溶活性化のステップがあるので、整理しておきたいです。



(解説)
矢印で示されたのは、von Willebrand因子(vWF)です。
vWFが欠損して出血する病気が、von Willebrand病(vWD)です。



(確認事項)
血管が破綻しますと血管外のコラーゲンが露出してそれに対して血小板が集まってきますが、この現象を「血小板粘着」と言います。

さらに多くの血小板が集合するが、これを「血小板凝集」と言います。

血小板粘着時に血小板とコラーゲンの間を埋める、言わば糊とも言える成分をvWF、血小板凝集時の糊にあたる成分がフィブリノゲン(Fbg)です。


血小板を反応の場として多くの凝固因子が集まり、最終的にはトロンビンが産生される。トロンビンがフィブリノゲンをフィブリンに転換すると凝固が完結し止血に至ります。

なお、血小板粘着において血小板がvWFと結合する際には、血小板膜糖蛋白であるGPIb/IXが関与しています。

GPIb/IXが欠損している先天性出血性素因がBernard-Soulier症候群です。

また、血小板凝集の際に血小板のフィブリノゲン結合に関与している血小板膜糖蛋白がGPIIb/IIIaです。

GPIIb/IIIaが欠損している先天性出血性素因に血小板無力症(Glanzmann病)があります。



(正答)a


<リンク>
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:45| 医師国家試験・専門医試験対策