きのこをめぐる冒険(II)空気清浄とコンタミネーションコントロール
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)の同門会報原稿からです。
きのこをめぐる冒険(II)空気清浄とコンタミネーションコントロール
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第32回 空気清浄とコンタミネーションコントロール研究大会
招請講演の会場は、早稲田大学会議場。
スポットを浴びた壇上から、客席を徐々に見上げてゆくと、かなりの急勾配で人影が暗闇にまぎれてゆく。
医学系の参加者はいない。
ほとんどが、工学系のスペシャリストだ。
— ヤケイロタケが慢性咳嗽と関連が深いこと。
スエヒロタケが副鼻腔炎や肺障害を起こすこと。
そして新規疾患概念;スエヒロタケSAMの提唱。
黄砂に含まれているヤケイロタケは本当にアレルギー性呼吸器疾患を増悪させるのか?—
Awayでは、聴講者の反応を摑みにくく、どちらかというとnegativeに考えがちだ。
「楽しかったですよ。先生のお話。まっまあ、飲んでください。」
ヤケイロタケはね、当社が手掛けた美術館でも、よく出るやつなんです。
まさか、アレルギーの病気をひきおこしていたとはねえ」。
「先生、黄砂というものは、宇宙から見なきゃだめなんですよ。
地球環境はね、上から見るでしょ、こう。
で、流れが見えてくるもんなんです。」
「突然すごい雨が降ってくるわけだ。
舗装なんてされていない。
水たまりができるだろ。
そこへ、バイクが突っ込んでくるわけだ。
バーっとね。
露店にならべてある食べ物がね、泥水ぶっかけられちゃうんだ。
それ、食べてるわけ。カンボジアだからな。」
最新の空調設備、工学技術を駆使して、“清浄環境の提供”を考えている彼らにとって、
環境真菌の問題は、決して無関心ではなかったようだ。
懇親会では、アルコールの勢いも手伝って、“専門家”と名乗る先生方が、プチ討論会で持論を展開し“環境真菌退治の策”をめぐらせたようだ。
結局、『問題とする真菌アレルゲンが、室内空間と外気とどちらに多く存在するのかを明らかにしなければ、議論がはじまらない』ということに収まったらしく、この10月にはKG大学の研究班が、金沢の患者宅に派遣されることになった。
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:56| その他