超高齢社会を見据えた未来医療予想図(8)地域包括ケアシステム
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会報からです。
今回は、特別講演です。
飯島勝矢先生 特別講演
(金沢大学第三内科同門会総会・開講記念会:平成27年6月21日)
超高齢社会を見据えた未来医療予想図(8)
〜フレイル予防からケアまでを俯瞰した地域包括ケアシステム構築〜」
<地域包括ケアシステム>
僕自身は何年も前にジェロントロジーに移り、当初は完全にアカデミアど真ん中の老年医学の講師でした。
地域は知りませんでした。
コミュニティ、地域医療は、患者さんのやり取りをする文京区の何々先生がいて開業医の先生とはたまに症例を送ってくれるんだよね、でまた戻したよね、くらいしか知りませんでした。
しかし、今の分野に身を投じて経験を積みますと、日本全国一色単にいかないことが見えてきます。
地域包括ケアシステムの概念図をもう一回見てみると、地域包括ケアシステムは五つのキーワードが最初出てきました。
医療、介護、予防、生活支援、住まいと、この五つの花びらがど真ん中でガッチャンと重なり合っている図で元々出てきました。
それがリニューアルされて改変改変で次に植木鉢の図が出てきました。
街一個一個の花びらの話はしませんが、僕自身が色々と自分のメインのフィールドや全国のいろんな都市型地方型の地域のご意見聞いたりしますと、この植木鉢の図を見てなるほどと思います。
後ほどお話しするプライマリーケアの例えば医師会の先生方、訪問看護、ケアマネージャー等いろんな専門職種が今日も明日もと汗をかいて地域を練り回っている訳ですが、ミニシステムを作っていくと、今までよりはキャッチボールがやりやすくなっています。
ただこれが市民側に「だよね」と思ってもらわなければいけません。
ですから、市民ケアっていうのは非常に重要と言っても、言うは易し行うは難しで時間がとてもかかります。結果が見えにくいです。
改変されて最新がこういう図です。
住まいが真ん中にあって、そこに患者さんやご家族がいて、いろんなサービスがアプローチする絵になっています。
そこに病院、何とか医療センター、アカデミア附属病院がどう絡むのか、地域で話し合っていかなければいけません。
(続く)
★ 本稿は、東京大学 高齢社会総合研究機構 飯島勝矢先生のご講演をを拝聴した事務局が原稿化したものです。もし内容に不正確な部分があった場合には当事務局の責任ですので、ご容赦お願いします。
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:28| その他