伝統と文化のまちづくり(1)金沢の歴史:山出保 前金沢市長
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会:平成28年7月17日(日)東急ホテル
山出前金沢市長さんに特別講演をしていただきました。
講演録として、こちらでも紹介させていただきます。
伝統と文化のまちづくり: 山出保前金沢市長(インデックス)
特別講演
「伝統と文化のまちづくり」(1)金沢の歴史
石川県中小企業団体中央会会長、前金沢市長
山出 保
山出です。
近藤邦夫先生は医師会で存じ上げており、お久しい先生方もいらっしゃいまして、何より嬉しく思っています。
金沢の町のことについてお話をするようにとのことですので、これから一時間ばかり時間を貸して下さい。
まず、金沢の歴史をざっと申し上げます。
金沢には、1583年に殿様が七尾から入ってきました。
14代までが侍の殿様です。
今のご当主は18代目になります。
侍は14代までの280年間、どの殿様も戦をしませんで、美術工芸や学問に力を入れました。
明治以降は、計算しますと150年間になります。
第2次世界大戦では、この町には爆弾が落ちませんでした。
今日は7月17日ですが、明後日7月19日は70年前、福井市が焼夷弾を受けまして、燃えました。
私はその時に中学2年生でしたので、金沢の町から福井の空が赤く染まっていた状況を覚えています。8月1日には今度は富山市に焼夷弾が落ちまして、これも空が赤く染まっているのを金沢から見ました。私はそういう体験者の一人です。
永井柳太郎という大政治家のご子息ですが、京都大学の教壇にお立ちになりました。
その永井道雄先生は私の2代前の金沢市長の岡良一先生と非常に昵懇でございましたので、私は永井道雄先生とお話をすることが何度もありました。
永井先生が私に、「世界で300〜400年の間、戦火に遭わなかった町が二つある。ヨーロッパではスイスのチューリッヒ、東洋では日本の金沢だよ。だから、金沢という町は平和を大事にしなきゃいけないよ」とおっしゃいました。
忘れがたい一言です。
ですから、金沢は加賀藩政280年間、明治以降150年間、足して430年間、戦争体験のない町が金沢、
と私はこう思いまして、そういう歴史を金沢市民はちゃんと心得て、この歴史に責任を持つ必要があるのです。
伝統と文化のまちづくり: 山出保前金沢市長(インデックス)
<リンク>
血液凝固検査入門(図解シリーズ)へ
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)へ
金沢大学血液内科・呼吸器内科HPへ
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログへ
研修医・入局者募集へ
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:46| その他