金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2009年02月18日

溶血性貧血の治療(海外との比較):溶血性貧血(8)

発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の治療 :溶血性貧血(7)からの続きです。

 

【溶血性貧血の治療:海外と日本の比較 】

温式自己免疫性溶血性貧血(AIHA)に対するステロイドの初期投与量は、国内ではプレドニゾロン換算で0.5-1.0 mg/kg/日程度ですが、海外では1.0-1.5 mg/kg/日または40 mg/m2と国内より若干多い傾向にあります。

また、高用量ステロイド療法も試みられ、一定の成果が報告されています。

海外におけるステロイド減量開始の目安はHb 10 g/dLです。

冷式抗体によるAIHAの治療は保存的治療が中心であり、国内外で違いはありません。


発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)に関しては、欧米ではエクリツマブが使用可能です。

また、海外では発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)に血栓症(thrombosis)を伴うことが多いため、血栓症予防・治療対策が重要視されています。

そのほか、海外では、溶血性貧血に伴う葉酸欠乏を防ぐため、葉酸の補充を勧めることが多いです。


 


【溶血性貧血】

1)赤血球寿命

2)溶血性貧血の診断基準(厚生労働省研究班)

3)溶血性貧血の病型分類

4)自己免疫性溶血性貧血(AIHA)の診断

5)発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の診断

6)自己免疫性溶血性貧血(AIHA)の治療

7)発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の治療

8)溶血性貧血の治療(海外との比較)




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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:35| 溶血性貧血 | コメント(0) | トラックバック(0)

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