金沢大学病院での研修〜カンファレンス〜:後期研修医の独り言(1)
【大学病院での研修〜カンファレンスについて思う〜】
このたび不定期に後期研修医Hの独り言を連載することになりました。よろしくお願い致します。
金沢大学病院(血液内科・呼吸器内科)での後期研修を開始して早一ヶ月が経とうとしています。
初期研修は一般病院で行っていた事もあり、一般病院との様々な違いを実感することの多い一ヶ月でした。
まず感じた事は受け持ち患者の数が違います。
一般病院ではどうしても受け持ち患者の数が多くなりがちです。
多数の患者を受け持つ分、その中でどの症例をまず診る必要があるか、重症度・緊急性を判断する能力がまず問われます。またその患者において何がmain problemなのかを考えるトレーニングを日々行う事になります。
一方、大学病院の研修では受け持ち患者はそう多くはありません。
ただし診断や治療方針を決定するのが困難な症例や、様々な合併症をかかえており集学的な医療を必要とする症例が多く、一人一人の患者の様々なproblemをきっちりとassessmentする能力が問われます。
それを端的に表現したのがカンファレンスです。
一般病院のカンファレンスはその人の病状の説明をいかにクリアカットにプレゼンし、治療方針を確認するために行われます。一人当たりにかける時間はそう長いものではありません。
それに対して大学病院のカンファレンスは1例1例を、しっかりdissucussionしていきます。これまでの経過・現状・今後の治療方針を全員で確認していきます。
また学生・初期研修医・後期研修医・医員・指導教官と様々な立場の人が参加するため色んな立場からの意見が飛び交います。
時には学生の投げ掛けた素朴な質問が指導教官たちを悩ませる事もあります。
そういう意味では大学病院での研修は非常に基本に忠実で、一般病院で初期研修を受けた自分にとってはある種の衝撃を受けています。
初心忘るべからず。
次回は、金沢大学病院での研修(外勤と地域医療について思う)を記事にしたいと思っています。
(続く)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:19| 研修医の広場 | コメント(0)