金沢大学 血液・移植研究グループ紹介(1):臨床研究
金沢大学血液内科・呼吸器内科(第三内科)の臨床・研究・教育内容を、シリーズで順に紹介させていただきたいと思います。
内容は、金沢大学第三内科同門会誌(平成20年度版)の内容を、改変してお届けしたいと思います。
当科への入局や、当科および当科の関連病院での臨床研修を検討されている皆様の御参考となれば幸いです(参考:入局者募集)。
まずは、血液・移植研究グループからです。
【金沢大学 血液・移植研究グループ】(1)
<臨床研究>
急性白血病(acute leukemia)、慢性骨髄性白血病(chronic myelogenous leukemia:CML)、高危険度骨髄異形性症候群(MDS)は、主に日本成人白血病研究グループ(Japan Adult Leukemia Study Group :JALSG)の臨床研究に参加し、治療を行っています。
急性前骨髄球性白血病(acute promyelocytic leukemia:APL)を除くAML(acute myelogenous leukemia:AML)は、成人例および高齢者とも、現在抗CD33抗体(gemtuzumab ozogamicin)を寛解導入療法に併用する臨床研究が、 JALSGで検討され、第I相臨床試験が始まりました。
CMLでは、imatinib抵抗例でのBCR-ABL遺伝子の変異解析、慢性期CMLに対するimatinibの標準的増量法と積極的増量法のランダム化比較第III相臨床試験(CML207)が行われています。
APL(参考記事:APLとDIC)では、維持療法でのレチノイン酸と合成レチノイン酸であるtamibarotene(Am80)との比較試験(APL204)や再発APLに対する亜ヒ酸による寛解導入療法(APL205R)が行われています。
悪性リンパ腫(malignant lymphoma)に対しては、地域医学研究基金の予後不良DLBCLに対するupfrontの自家造血幹細胞移植併用大量化学療法の研究(NHL04)に参加しています(参考記事:1・2)。
(続く)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 05:31| 血液内科 | コメント(0)