2009年05月23日
DIC診断でFDP(Dダイマー)のみの限界(図解36)
前回の記事(DICで、FDP(Dダイマー)の上昇しない意義(図解35))で、FDP&D-dimer(Dダイマー:DD)は、播種性血管内凝固症候群(DIC)の病態が良い時も悪いときも上昇しないと書かせていただきました。
このようなどっちつかずのマーカーは、DICの病態把握や、診断には無力なのでしょうか。いえ、そういう訳ではありません。DICの病態把握や診断のために、FDPやD-dimerは不可欠でしょう。
これは、FDP&DD「のみ」で病態把握することの限界ということができます。
FDPやDDとともに、DICの本態である凝固活性化を反映するマーカーであるTATや、DICの病型分類のために必要なマーカーであるPICを合わせて測定することで、正確な評価が可能と考えられます。
さて、DIC診断基準ですが。。。。
(続く)
DIC診断基準:厚労省、ISTH、急性期(図解37) へ
DIC診断基準:厚労省、ISTH、急性期(図解37) へ
以下で、DIC関連記事とリンクしています。
播種性血管内凝固症候群(DIC)【図説】へ(シリーズ進行中!!)
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 05:56| 播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解) | コメント(0)