金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2009年08月06日

出血傾向(鑑別・確定診断):医学コアカリ対応(7)

出血傾向(血液凝固検査と鑑別診断):医学コアカリ対応(6)からの続き

 

【鑑別診断から確定診断へ】

<出血傾向の病態による鑑別>

1)    血小板数の低下:血算で確認。
2)    血小板機能の低下:出血時間で確認。
3)    凝固異常:PT、APTT、フィブリノゲンなどで確認。
4)    線溶過剰亢進:FDPで確認。
5)    血管壁の異常:出血時間、全ての血液凝固検査は正常。

血液凝固検査入門(インデックスページ)


<出血傾向の先天性・後天性の鑑別>

1)    先天性の出血傾向
・ 外傷時、手術時、抜歯時の異常出血の既往。
・ 幼少時からの出血。
・ 血縁者で出血しやすい者がいる。

2)    後天性の出血傾向:上記がない。


<確定診断までのプロセス>

 上記のように、まず、出血傾向の病態、先天性・後天性の鑑別を行っていきます。

 医療面接や身体所見では、疾患特徴的な出血症状がないかどうか注意します。特に、紫斑の性状、関節内出血の有無、鼻出血の有無などは極めて重要です。

 最終的には、血小板数、出血時間、血液凝固検査(PT、APTT、フィブリノゲン、FDPなど)が確定診断の決め手となります。

 なお、血小板数が低下した病態では、骨髄穿刺検査を行って骨髄像をチェックする必要があります。

 血液凝固検査入門(インデックスページ)

 (続く)

血栓ができる病態:CBT試験問題対策(血栓止血領域)

 

 

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 04:17| 出血性疾患 | コメント(0)

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