金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2009年09月19日

血友病A&B:医師国家試験 問題対策

先天性出血性疾患:国試験対策から続く。


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血液凝固検査入門(インデックスページ) こちらのシリーズ記事もご参考となれば幸いです。

 

<医学部学生対象>
血液内科(血栓止血領域)(8)

 

血友病 A & B 【頻出】【重要疾患】

先天性出血性素因の中で最も高頻度。重篤な出血傾向をきたす。

発症頻度は,血友病A:血友病B = 5:1

どちらも臨床症状は全く同じ。


1)ともに伴性劣性遺伝の出血性疾患.

患者は男性母親がキャリアー【必須】
母方の男性血縁者に出血者がみられることが多い。
突然変異も20% → この病気がなくならない理由。 


2)関節内
出血が特徴的【重要】で、繰り返すと関節拘縮

その他、筋肉内出血、皮下出血などの深部出血。

(参考)点状出血は、血小板の数or機能低下で見られ,血友病ではまず見られない


3)
APTTの延長PT、出血時間は正常【重要】


4)凝固因子活性
血友病A:第VIII因子の低下
血友病B:第IX因子の低下


5)
治療は出血時の第VIII(IX)因子濃縮製剤輸注

 

<血友病治療の問題点>

 1. インヒビター(同種抗体)の発生

血友病の輸注療法中に中和抗体であるインヒビターが出現することに伴い、輸注療法の効果が極端に減弱する。
抗体の力価はベセスダ単位で表現される.

(対策)

バイパス製剤:活性型第VII因子製剤(商品名:ノボセブン)など

インヒビターを中和する量を上のせした、超大量の濃縮製剤投与,


2. HIV、HCVなどのウイルス感染症

・現在は問題ない.
特に、HCVによる慢性肝炎、肝硬変は深刻。
 



(続く)
von Willebrand病


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血液凝固検査入門(インデックスページ)ー図解ー

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:33| 医師国家試験・専門医試験対策 | コメント(0)

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