第VIII因子インヒビター(循環抗凝固因子)など:医師国家試験 問題対策
特発性血小板減少性紫斑病 :医師国家試験対策から続く。
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<医学部学生対象>
血液内科(血栓止血領域)(14)
第VIII因子インヒビター【話題疾患】【注意】
1.先天性の血友病Aにおいて:
・凝固第VIII因子製剤(血友病A患者にとっては未知の蛋白になる)を投与した場合に、時に出現。
・男性のみ。
・同種抗体。
・治療は、バイパス製剤(遺伝子組換え第VIII因子製剤など)
2. 後天性血友病A:
・詳細記事:後天性血友病とは
・自己免疫疾患,悪性疾患,出産後に出現することあり。
・重症の出血症状。
・男性&女性ともあり。
・自己抗体。
・治療は、副腎皮質ステロイド,その他の免疫抑制療法。止血目的には、バイパス製剤(遺伝子組換え第VIII因子製剤など)
(補足1)
極めて稀に、VIII因子以外の凝固因子に対して自己抗体が出現 → 循環抗凝固因子(循環抗凝血素)と総称する【既出】
(補足2)
出産に伴う大出血
1) DIC(常位胎盤早期剥離、羊水塞栓、前置胎盤)
2) 第VIII因子インヒビター(後天性血友病)
L-asparaginase(L-アスパラギナーゼ)による凝固異常
・フィブリノゲンをはじめ,多くの凝固因子および凝固阻止因子を低下させる.
・そのため,出血も血栓もきたす.
アミロイドーシスによる出血傾向
・アミロイド沈着による血管の脆弱性
・血中の凝固第X因子のアミロイド繊維への沈着.
骨髄増殖性疾患
・詳細記事:骨髄増殖性疾患と血栓症
・真性赤血球増加症(PV)、本態性血小板血症(ET)などの骨髄増殖性疾患では、血小板数が増加するが、血小板機能は低下。
・そのため、PV,ETでは,出血傾向にも,血栓傾向にもなる。
(続く)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 05:58| 医師国家試験・専門医試験対策 | コメント(0)