自己免疫性血栓症 & 出血と血栓症の共存:医師国家試験 問題対策
溶血性尿毒症症候群(HUS)&HELLP症候群:医師国家試験対策から続く。
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<医学部学生対象>
血液内科(血栓止血領域)(25)
自己免疫性血栓症【話題】
Autoimmune thrombosis、自己抗体関連の血栓症
1)抗リン脂質抗体症候群(APS):
リン脂質、またはリン脂質に結合した蛋白に対する自己抗体が出現
→動脈血栓症、静脈血栓症、女性では不育症(習慣性流産:胎盤に血栓)
・von Willebrand 因子切断酵素(vWF-CP、ADAMTS13と同義)に対する自己抗体の出現
→同酵素の活性低下
→unusually large vWF multimerの形成
→血小板の凝集
→血栓症(特に脳)
・ヘパリンを投与
→ヘパリン・PF4(血小板第4因子)複合体の形成
→同複合体に対する抗体の出現
→血小板に作用して血小板凝集
→血栓症
出血と血栓症の共存する病態【注意】
極めて治療が困難なことが多い
1)特発性血小板減少性紫斑病(ITP)と、抗リン脂質抗体症候群(APS)の合併
3)血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)
4)溶血性尿毒症症候群(HUS)
5)HELLP症候群
6)ヘパリン誘発性血小板減少症(HIT)
7)骨髄増殖性疾患:本態性血小板血症(ET) &真性赤血球増加症(PV)
8)電撃性紫斑病
9)異常フィブリノゲン血症
(続く)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 05:14| 医師国家試験・専門医試験対策 | コメント(0)