2009年11月26日
びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫:金沢大学統合卒業試験
金沢大学医学部で、先日、統合卒業試験が行われました。
そのなかで、当科と関連のある血液内科、呼吸器内科領域の問題解説を続けたいと思います。
設問
鼡径部リンパ節生検の結果、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫と診断された患者に対する治療前検査のうち、必要度の低いものはどれか。
a 全身の造影CT
b 下部消化管内視鏡検査
c FDG-PET
d 骨髄生検
e 可能性インターロイキン2レセプターの測定
【解説】
非ホジキンリンパ腫患者に対して治療開始前に行うべき検査を問う問題である。
a, c, d, eはリンパ腫の広がりを決定するためにいずれも必須の検査である。
一方、下部消化管検索については、腹部症状や便潜血反応がない限り行う必要はない。特にFDG-PETが普及してからは、消化管検索の必要性は低下している。
【正答】 b
【リンク】
研修医の広場(金沢大学第三内科) ← 当科での研修の様子をご覧いただくことができます。
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:14| 医師国家試験・専門医試験対策