金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2010年02月03日

先天性凝固異常症とブログ(1):金沢大学血液・呼吸器内科

医学とブログ(目次):金沢大学血液・呼吸器内科


私たちのブログを通して、先天性凝固異常症(先天性血栓性素因ほか)の遺伝子解析の依頼がまいります。

その数は月平均2—3件に上り、依頼されてくる先生方は大学病院の先生方から市中病院の先生方、個人医院の先生までいらっしゃり、幅広く私共のブログが読まれていることを実感いたします。

「ブログから見えるわが国の先天性凝固異常症の実態」について、記事にしておきたいと思います。


1)依頼疾患:

圧倒的に多い依頼がPS欠損症で、あとはPC欠損とAT欠損症が同数程度と続きます。
これは、まさに日本人にPS欠損症が多いことを反映しています。
凝固因子欠損症に関しては、血友病の研究で著名な大学が他にいくつかあることも関連しますが、当科における血友病の依頼は極めて少なく、むしろプロトロンビン欠損・異常症,第X因子欠損症とか、かなり稀な疾患に偏っています。


2)依頼される先生方の所属診療科:

血液内科だけに限らず、非常に多岐に渡ります。
つまり、発症した症状に則した専門医が患者さんを診療していますので、脳静脈洞血栓症例では脳外科や神経内科が、腸間膜静脈血栓では消化器外科、門脈血栓では消化器内科、肺塞栓では呼吸器内科、新生児の頭蓋内出血では小児科、と多くの診療科の先生方から依頼がきます。

最近は、産科の先生方からの依頼が急増しており、妊娠中の下肢深部静脈血栓や不育症の原因精査として、PS欠損症の依頼が多くあります。

こういった止血・血栓を専門とされない先生方が、インターネットで疾患について検索しているうちにこのブログにたどりつきアクセスしてくる。これぞブログの威力ではないでしょうか。

(続く)

先天性凝固異常症とブログ(2):金沢大学血液・呼吸器内科



【リンク】

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

金沢大学血液内科・呼吸器内科HP

金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ

研修医・入局者募集

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 07:30| その他 | コメント(0)

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