2010年03月14日
金沢大学血液・移植研究室(臨床研究):研究室紹介(2)
金沢大学血液・移植研究室(スタッフ):研究室紹介(1)から続く
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【血液・移植グループ(2)】
<臨床研究>
急性白血病の化学療法は、現在まで日本成人白血病研究グループ(JALSG)の臨床研究に参加し治療を行ってきました。
AML95プロトコールによる臨床試験は、急性骨髄性白血病の寛解導入療法として、治療後8日目の骨髄を評価して化学療法剤を追加する個別化(indivisualized)群と固定化された寛解導入療法を受ける(fixed)群を比較し、その結果両群で寛解率・生存率に差がないことより、個別化療法の有用性が否定された臨床研究ですが、当科や関連病院より多数の症例が登録されたこととで、大竹教授を筆頭著者として論文発表されました。
急性白血病、慢性骨髄性白血病はJALSGの臨床研究に参加し、リンパ腫は日本幹細胞移植(JSCT)研究会の臨床研究に参加し治療を行っています。
造血血幹細胞移植に関する臨床研究としては、臍帯血移植のヘルペスウイルス6型(HHV-6)脳炎の予防として、ホスカルネットを移植後早期に投与する方法の効果を検証する試験や、シクロスポリン・タクロリムスの血中濃度に及ぼす抗真菌薬イトラコナゾールの影響を検討する試験を行っています。
(続く)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:22| 血液内科