国際血栓止血学会便り:抗凝固療法ほか
国際血栓止血学会(ボストン)便り:同門会報 より続く
リンク;
播種性血管内凝固症候群(DIC)
血液凝固検査入門
凝固異常症の遺伝子解析
抗リン脂質抗体症候群(APS)
第22回国際血栓止血学会(2)
(XXII Congress The International Society on Thrombosis and Haemostasis)
学会便り by 山崎雅英
第2日(7月12日)の夕方に開催された開会式では、長らく日本血栓止血学会理事長を務められ国際血栓止血学会理事長もされた、名古屋大学名誉教授 齋藤英彦先生が学会最高賞である、“Robert P. Grant Medal”を受賞されました。
目にうっすらと涙を浮かべつつ受賞の御礼を述べられる齋藤先生のお顔を拝見しつつ、齋藤先生や当科名誉教授 松田保先生の後を歩く私たち後輩もしっかりしなければ、と改めて肝に命じた次第です。
今回の本学会のトピックスとしては、
1)低分子ヘパリンを中心とする抗凝固薬による術後深部静脈血栓・肺塞栓予防、および悪性腫瘍の予後改善効果の有無について
2)血友病治療の新展開
3)新しい抗Xa薬の臨床応用
などが挙げられます。
術後深部静脈血栓予防に対する意識は日本でも高まっており、整形外科、腹部外科、産科・婦人科領域の術後深部静脈血栓予防ガイドラインが講評されていますが、抗血栓療法を行なう場合の治療期間についてはまだ定まったものはありません。
ロンドン血栓センターからの報告では、悪性腫瘍、腹部・骨盤内臓手術後の低分子ヘパリンによる血栓予防は術後1週間の治療と比較して、4週間治療した方が有意に血栓予防効果が高いことを報告し注目を集めていました。
一方、これまで。。。
(続く)
【リンク】
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:34| 血栓止血(血管診療) | コメント(0)