2010年04月07日
国際血栓止血学会便り:血友病ほか
国際血栓止血学会便り:抗凝固療法ほか より続く
リンク;
播種性血管内凝固症候群(DIC)
血液凝固検査入門
凝固異常症の遺伝子解析
抗リン脂質抗体症候群(APS)
第22回国際血栓止血学会(3)
(XXII Congress The International Society on Thrombosis and Haemostasis)
学会便り by 山崎雅英
一方、これまで抗凝固療法によりがん転移が抑制され、担癌患者の予後が改善する、という報告がありましたが、今回の学会でopen-label INPACTの結果が公表されました。
化学療法抵抗性進行がんに対する低分子ヘパリン皮下注射療法は出血のリスクはたかくないものの患者の生命予後を改善させない、という残念な結果でした。
血友病治療は、非加熱凝固因子製剤によるHIV感染症という不幸な歴史を踏まえ、遺伝子組換え凝固因子製剤の普及により、ほぼ安全な製剤供給が可能となりました。
現在は、診断早期から予防的凝固因子定期補充療法を行なうことにより、血友病性関節症を発症させず、一般のお子さんと同じようにスポーツも行なえる時代になりつつあります。
最近の話題は、長時間作用型凝固因子製剤の開発により投与間隔を長く出来ないか。という点と、インヒビター症例(参考:後天性血友病)に対する止血療法および免疫寛容療法の新展開です。
現在の遺伝子組換え。。。
(続く)
【リンク】
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:39| 血栓止血(血管診療) | コメント(0)