金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2010年05月05日

血栓止血学会(鹿児島)学会の寄り道:屋久杉・紀元杉・縄文杉

血栓止血学会(鹿児島)学会の寄り道:千尋の滝ほか より続く。

 
【学会の寄り道】(5)


屋久島は「屋久杉」の島でした。

屋久杉


屋久杉」と呼ぶのは樹齢1000年を超えた杉だけで、樹齢1000年に満たない杉を「小杉」、さらに植林された杉は「地杉」と呼んで区別しています。

屋久島は花崗岩が土台なので土壌の栄養分が少なく、杉の成長はゆっくりなんだそうです。

そのため、かえって年輪が緻密となり、幹は硬く、通常の杉の約5-6倍もの樹脂(防腐・防虫・抗菌効果があります)が溜まり、1000年を超える樹齢を支えることができるとのことです。

写真の屋久杉も1000-1500年の樹齢だそうです。

 

屋久杉の代表が「縄文杉」です。標高1300m前後の山中にあり、推定樹齢は7200年(少なくとも2000年以上だそうです)。幹の直径は16m余りにもなるそうです。

縄文杉へは徒歩で向かいます。ある登山口から片道約10km、往復の所要時間は約8時間とのことで、要するに登山です。今回はそこまでの時間も準備もなかったためあきらめました。

紀元杉1

その代わりにですが、この写真は「紀元杉」といって、車で行って見られる、最も大きな屋久杉です。推定樹齢2000-3000年、高さは20m弱、周囲は8.1mです。この場所の標高は1200mを少し越えたところです。

太い幹には樹脂が溜まってできた重く硬い瘤がいくつも連なり、ゴツゴツしている触りは害を及ぼすウイルスと戦ってきた証だそうです。さらにその幹には、ヒカゲツツジやヒノキ、ナナカマド等の20種類以上の植物が生えています。「紀元杉」はそれらを養いながら、共生しているわけです。

紀元杉2

あくまで一部のうわさですが、「縄文杉」よりもっと古い屋久杉の存在が昔から言われているようです。「縄文杉」も約40年前に見つかったようですが、これも昔からその存在を言われていて、島の役場の方が週末のたびに探して、6,7年がかりで見つけたそうです。実際歩いてみて、これだけの山深さ、鬱蒼として連なる木々を見てみると、あるいはうわさは本当かもしれないと思いました。

 

【リンク】

播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:41| 血栓止血(血管診療) | コメント(0)

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