金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2010年07月24日

小児抗リン脂質抗体症候群の「非」血栓症状:小児APS(8)


小児抗リン脂質抗体症候群の血栓症状:小児APS(7)より続く。

 
【小児APSの非血栓症状

小児抗リン脂質抗体症候群(APS)(参考:血液凝固検査入門)の特徴的な臨床所見は、抗リン脂質抗体(aPL)と関連する「非」血栓性の症候である以下の頻度が、成人APSより高い点です。

・Evans症候群
・網状皮斑 
・Raynaud症状 
・血小板減少症 
・溶血性貧血 
・偏頭痛 
・舞踏病 など

Ped-APS試験では、血液異常が39%、皮膚疾患が25%、非血栓性神経疾患が16%の患者に合併しており、特に二次性APSでは血液異常などの非血栓性疾患が高頻度に認められました。

Avcin T, et al.: Pediatric antiphospholipid syndrome: Clinical and immunologic features of 121petients in an international registry. Pediatrics 122: e1100-e1107, 2008.


(続く)

小児の劇症型抗リン脂質抗体症候群:小児APS(9)



【リンク】

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:38| 血栓性疾患