播種性血管内凝固症候群(DIC):医学部CBT過去問解説
CBT過去問の予想問題の解説
より続く。
シリーズですので、前記事の1)2)3)4)をご覧になっていない場合には、上記の前記事からご覧いただけるでしょうか。
<今回のCBT症例の要点>
感染症を発症したと考えられる症例です。
出血症状(下肢に斑状の出血)がみられています。
血小板数低下、PT延長、フィブリノーゲン低下、FDP上昇より、播種性血管内凝固症候群(DIC)合の合併が考えられます。FDP上昇が極めて特徴的所見です。
なお、FDP上昇は、DICの他には深部静脈血栓症(DVT)や肺塞栓(PE)でもみられます。
<キーワード>
1)発熱、抗菌薬(→感染症)
2)斑状の出血が多数(→出血症状)
3)血小板数著減、FDP上昇、フィブリノーゲン低下(→DIC)
4)PT延長(→DICの他に、ビタミンK欠乏症、肝不全などでも。)
<DICの診断> 血液凝固検査(図解)へ
厚生労働省DIC診断基準 :以下項目の有無または値によりスコアリング.
1. 基礎疾患の存在.
2. 出血症状の存在.
3. 臓器症状の存在.
4. 血小板数の低下
5. 血中FDP(Dダイマー)の上昇
6. 血中フィブリノーゲンの低下
7. プロトロンビン時間(PT)の延長(進行例ではAPTTも延長)
<DICの検査所見(診断項目以外)> 血液凝固検査(図解)へ
1. アンチトロンビン (AT)の低下
2. プラスミノゲンの低下、α2プラスミンインヒビター( α2PI )の低下。
3. トロンビン-アンチトロンビン複合体(TAT)の上昇。
4. プラスミン-α2PI複合体(PIC) の上昇。
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:06| 医師国家試験・専門医試験対策 | コメント(0)