CBT試験問題(こあかり):血管収縮作用&血栓
CBT試験(こあかり)の問題紹介と、解説&正答の記事を続けたいと思います。
強力な血管収縮作用を持ち、血栓形成に関与するのはどれか。
A. アンジオテンシンII
B. 一酸化窒素
C. エンドセリン
D. 活性酸素
E. 心房性ナトリウム利尿ペプチド
F. トロンボキサン
G. 内皮細胞由来過分極因子
H. ブラジキニン
I. プロスタグランジン
(解説)
・ アンジオテンシンII:血圧上昇作用があります。
・ 一酸化窒素(nitric oxide:NO):血管拡張作用があります。
・ エンドセリン:強力な血管収縮作用があります。
・ 活性酸素:酸化作用があります。
・ ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド(Human Atrial Natriuretic Peptide:HANP ):血管拡張作用とナトリウム利尿作用があります。
・ トロンボキサン(TX):血小板凝集作用、血管収縮作用があります。TXA2の代謝産物がTXB2です。
・ 内皮細胞由来過分極因子(endothelium-derived hyperpolarizing factor, EDHF ):血管拡張作用があります。
・ ブラジキニン:血圧降下作用があります。
・ プロスタグランジン(PG):PGには、多くの種類が知られていますが、例えば、PGI2には、血管拡張作用、血小板凝集抑制作用があります。
(正答)C
(感想)
トロンボキサンにも血管収縮作用や血栓形成作用がありますので、Fも正答になりえます。今回は、血管収縮作用が「強力」であることに注目して、エンドセリンを正答としました。しかし、かなり微妙です。
なお、血栓形成作用がより直接的であるのは、トロンボキサンの方です。
正答が1つのみであるならば、かなり悩ましい問題のように思いました。
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:35| 医師国家試験・専門医試験対策