2010年10月27日
血小板数との相関:幼若血小板比率(IPF)(3)
健常人では、IPFと血小板数は逆相関します(上図)。
柴山正美, 杉森尚美, 上地幸平, et al: 骨髄異形成症候群の幼若血小板高比率は7番染色体異常を含む予後不良染色体異常の存在を示唆する. 日本検査血液学会雑誌 9:136-42, 2008
IPFは骨髄巨核数に相関しますので、骨髄機能が正常であれば、血小板が増えるとIPFは低下し、逆に血小板が減るとIPFは増加するという、生体のホメオスタシスを反映していると思われます。
Ingram M, Coopersmith A: Reticulated platelets following acute blood loss. Br J Haematol 17:225-9, 1969
Ando M, Iwamoto Y, Suda A, et al: New insights into the thrombopoietic status of patients on dialysis through the evaluation of megakaryocytopoiesis in bone marrow and of endogenous thrombopoietin levels. Blood 97:915-921, 2001
なお、IPF測定法は標準化されていないため、XE IPF masterを用いる場合でも、施設毎に基準値を設定する必要があります。
(続く)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:19| 出血性疾患