2010年11月07日
MDS:幼若血小板比率(IPF)(8)
血栓症&抗血小板療法:幼若血小板比率(IPF)(7)より続く
骨髄異形成症候群におけるIPF(1)
骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome: MDS)では、IPFと血小板数の相関はみられません(上図)。
この原因として、血小板減少が軽い割にIPFが高値となる「IPF高比率MDS」の存在があります(下表)。
Sugimori N, Kondo Y, Shibayama M, et al: Aberrant increase in the immature platelet fraction in patients with myelodysplastic syndrome: a marker of karyotypic abnormalities associated with poor prognosis. Eur J Haematol 82:54-60, 2009
柴山正美, 杉森尚美, 上地幸平, et al: 骨髄異形成症候群の幼若血小板高比率は7番染色体異常を含む予後不良染色体異常の存在を示唆する. 日本検査血液学会雑誌 9:136-42, 2008
IPF高比率MDS(血小板数5万/μl以上かつIPF 10%以上のMDS)の特徴
● MDS全体の約20%
● 7番染色体を中心とする予後不良染色体異常
● 巨核球・血小板の形態異常
● 形態診断上約半数は予後良好MDS
(続く)骨髄異形成症候群:幼若血小板比率(IPF)(9) へ
【リンク】
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:57| 出血性疾患