金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2011年04月26日

造血幹細胞移植の成績:造血幹細胞移植入門(61)


造血幹細胞移植入門(インデックス)

 

造血幹細胞移植入門:造血幹細胞移植の成績

支持療法や前処置、HLA検査法は毎年改良を重ね、造血幹細胞移植の成績は向上しています。

治療成績は患者や病気の状態により異なります。

日本造血細胞移植学会のウェブページから、最新の情報が誰でも閲覧できます。

日本造血細胞移植学会. http://www.jshct.com/. 2010.

なお、生存率には一定の誤差があり、各移植法の優劣を示すものではありません。


(おわりに)

一般に、造血幹細胞移植を受ければ、通常の化学療法に比べて、その病気が治る可能性は高まります。

しかし、重い合併症が起こり日常生活に支障が生じたり、命を落としたりする人が増える可能性があります。

同種骨髄または末梢血幹細胞移植の場合、ドナーには、造血幹細胞採取に伴う危険性や、会社や学校を休むといった不都合が生じます。

患者や家族、ドナーは、これらを担当医などから十分に説明を受け、納得した上で、治療にのぞむ必要があります。

造血幹細胞移植にたずさわる医療スタッフは、造血幹細胞移植の効果や毒性、管理法を十分理解するとともに、患者・家族の声に耳を傾け、血液難病と果敢に闘っている患者・家族を心身両面で支えられるようにありたいと思います。

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:51| 血液疾患(汎血球減少、移植他)