2011年08月22日
プラザキサ vs ワーファリン 6:モニタリングの必要性
プラザキサ vs ワーファリン 5:抗トロンビン薬 & 抗Xa薬 より続く。
ダビガトラン(商品名:プラザキサ)が、「次世代の抗凝固薬」(言わばスーパーワルファリン)と言える薬物の中では、初めて臨床使用が可能になりました。
プラザキサは、 心房細動からの脳梗塞発症予防に保険適応となっています。
プラザキサ vs ワーファリン(心房細動)1:PT-INR&APTT
プラザキサ vs ワーファリン(心房細動)2:モニタリング/INR
プラザキサ vs ワーファリン 3:ダビガトランとAPTT
プラザキサ vs ワーファリン 4:リバロキサバンとAPTT
プラザキサ vs ワーファリン 5:抗トロンビン薬 & 抗Xa薬
PT-INR
APTT
ビタミン依存性凝固因子
ダビガトラン:抗トロンビン薬(6)
これまでの記事でも書かせていただいたように、プラザキサは優れた薬剤ですが、やはり血液検査によるモニタリングは必要と、管理人らは考えています(ただし、専門家の間でも意見が分かれると思います)。
同じことは、今後続々と登場してくるその他の「次世代の抗凝固薬」にも言えると思っています。
ワルファリン(商品名:ワーファリン)のモニタリングは、PT-INRが用いられてきました。
日本では医療機関でPT-INRの検査が行われていますが、海外では自宅での測定が行われているところがあります。
1)Heneghan C, et al:Self-monitoring of oral anticoagulation:a systematic review and meta-analysis. Lancet 367(9508): 404-11, 2006.
2)Matchar DB, et al:Effect of home testing of INR on clinical events. N Engl J Med 363: 1608-1620, 2010 .
ワーファリン、プラザキサなどの抗凝固療法のモニタリングは、本来は副作用チェックを目的としたマーカーと効果判定を目的としたマーカーは、分けて考えるべきというのが管理人らの考え方です(ただし、この点も専門家の間で意見が分かれるところではないかと思っています)。
経口抗Xa薬&抗トロンビン薬のモニタリング(私見)
(1)出血の副作用
・PT
・APTT
(2)効果の判断
・SF(soluble fibrin:可溶性フィブリン)
・F1+2
・TAT
・D ダイマー
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:35| 抗凝固療法