血液内科試験:びまん性大細胞型B細胞リンパ腫後の経過
内科学卒業試験(BSL評価試験)血液内科学の問題紹介と解答を続けます。
今回の問題は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫後の経過のある症例問題です。
3. 60歳の女性。5年前にびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対して化学療法を受け、完全寛解となった。以後血液内科を3か月に1回受診し、経過観察を受けていた。
1か月前から労作時の息切れを感じるようになった。1週間前から家族に顔色不良を指摘されたため心配になり徒歩で来院した。
身体所見:眼瞼結膜は貧血様、球結膜に黄疸を認める。両側頚部、腋窩に1-2cm大のリンパ節を数個触知する。弾性硬、可動性は良好で圧痛はない。
血液所見:赤血球数204万、Hb 6.3 g/dl,Ht 19.5%、白血球数7320、血小板数40.6万、網赤血球14.7万、LDH 405 IU/l (基準値120-214),総ビリルビン 3.8 mg/dl、直接ビリルビン1.6 mg/dl。
直接クームス試験(+)、間接クームス試験(−)。可溶性インターロイキン2レセプター 1266 U/ml。骨髄塗抹像を上図に示す。
3-1. 予想される検査所見はどれか。
(1) ヘモグロビン尿
(2) 偽ペルゲル核異常好中球の出現
(3) ハプトグロビン低下
(4) β2ミクログロブリンの上昇
(5) 末梢血中の赤芽球の出現
a. (1), (2), (3) b. (1), (2), (5). c. (1), (4), (5) d. (2), (3), (4) e. (3), (4), (5)
3-2. 初期治療として適切なものはどれか。
(1) 赤血球輸血
(2) リツキシマブを含む化学療法
(3) アザシチジン
(4) エクリズマブ(抗C5抗体)
(5) キロサイド少量療法
a. (1), (2) b. (1), (5) c. (2), (3) d. (3), (4) e. (4), (5)
(正答)
3-1. e
3-2. a
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:55| 医師国家試験・専門医試験対策