金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2011年10月15日

TM/APCによる凝固阻害作用:トロンボモジュリン製剤(3)


TMと血管内皮細胞:トロンボモジュリン製剤(2) より続く。

APC

 

 

TM/APCによる凝固阻害作用

トロンビンはトロンボモジュリン(TM)のEGF様ドメイン5-6に結合し、直接不活化されます。

TMに結合したトロンビンは複合体を形成し、EGF様ドメイン4に結合しているPCを活性化して活性化PC(activated protein C:APC)に転換します。

APCの一部はendothelial PC receptor(EPCR)から遊離してリン脂質膜に結合し、活性化第V因子(FVa)と活性化第VIII因子(FVIIIa)を失活化して凝固反応を制御します。

 
(続く) TMの線溶系への作用:トロンボモジュリン製剤(4)

 
【リンク】
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:18| DIC