2011年10月16日
TMの線溶系への作用:トロンボモジュリン製剤(4)
TM/APCによる凝固阻害作用:トロンボモジュリン製剤(3)より続く。
線溶系への作用—線溶促進、抗線溶作用
活性化プロテインC(activated protein C:APC)は、プラスミノゲンアクチベータ・インヒビター-1(PAI-1)を抑制し、線溶促進作用を示します。
一方、トロンビン—TM複合体は、線溶阻止因子thrombin activatable fibrinolytic inhibitor (TAFI)を活性化して過剰な線溶亢進状態を制御する方向にも作用します。
ただし、APCによるFVaとFVIIIaの失活によりトロンビン形成量が低下しますと、TAFIの活性化は抑制されます。
参考:リコモジュリン
(続く)抗炎症作用:トロンボモジュリン製剤(5)へ
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:39| DIC