金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2012年05月11日

厚生労働省DIC診断基準の改訂へ(7)

厚生労働省DIC診断基準の改訂へ(6)より続く。

DIC改訂案

 

DIC診断基準の改訂へ(7)

7)    骨髄抑制群、感染症群、肝不全群の追加

DIC診断基準(基本型)のみでは、多彩な病態を示す全ての基礎疾患に合併したDICを診断することに無理があるものと考えられます。

基本型に、骨髄抑制群、感染症群、肝不全群を追加しては如何でしょうか。

なお、上図のDIC診断基準改定案はあくまでも、管理人の個人的な考察(私案)ですので、どうぞよろしくお願いいたします(全く議論はされていません)。今まで記事で書かせていただいたように、以下のような修正が加わっています。

・現状に合わせて、まず総スコア1点を減じてDICと診断されるところからスタートしています。
・基礎疾患がスコアリングから外れています。
・臨床症状がスコアリングから外れています。
・PTは最高1点までになっています。
・TATのスコアリングが加わりました(PTの削除された1点分に相当)。
・FDPが1ケタではDICと診断されないように工夫が加わりました。




<骨髄抑制群>

血小板数の低下の理由はDICのためではないですから、血小板数をスコアリングから外す必要があります。
それに伴い、DICと診断されるスコア総点を下げる必要があります。
3点が妥当ではないかと考えられますが、検討課題です。


<感染症群>

感染症に合併したDICでは、フィブリノゲンが低下するのは例外的です(炎症反応のため)。
フィブリノゲンを外すことでDIC診断の感度を向上させることが可能です。
スコア総点の考え方は同上です。


<肝不全群>

血小板数やフィブリノゲンの低下、PTの延長はDICのためとは限りません。
現在の診断基準でも配慮がなされていますが、同様の配慮が必要と考えられます。
スコア総点を6点に引き上げるのも一法ではないかと考えられますが、検討課題です。

 

(続く)厚生労働省DIC診断基準の改訂へ(8)

 

<リンク>

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:38| DIC