金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2012年05月14日

新規経口抗凝固薬(1):次世代のワーファリン

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新規経口抗凝固薬(NOAC)には、抗トロンビン作用を有した薬剤と、抗Xa作用を有した薬剤があります。

まず、Ximelagatranが開発されて大変に期待されました。
しかし、肝障害が出現したために、臨床の現場に登場することはありませんでした。
とても残念です。

そういう中で、抗トロンビン作用を有したダビガトランが臨床の場で使用できるようになったのは、大変な朗報だったと思います。

また、抗Xa作用を有する薬剤も次々と、臨床の場で使用できるようになりました。

抗凝固療法の治療薬が、まさに花盛りという状況ではないかと思います。
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次世代のワーファリンとも言える新規経口抗凝固薬が、続々と登場したわけです(関連記事:PT-INR)。

まずダビガトラン(商品名:プラザキサ)が、非弁膜症性心房細動(NVAF)患者さんに対して使用できるようになりました。発売1年以上が経過しますと、2週間までという処方制限がなくなりますので、より処方しやすくなります。

その後、エドキサバン(商品名:リクシアナ)が整形外科下肢手術後の深部静脈血栓症(DVT)の予防目的に使用できるようになりました。

そして、その後、非弁膜症性心房細動(NVAF)患者さんに対して、リバーロキサバン(商品名:イグザレルト)やアピキサバン(商品名:エリキュース)を使用できるようになりました。

ワーファリンの歴史はとても長く、それだけ優れたお薬でもあった訳ですが、食事制限、多くの薬物との相互作用、頻回の採血によるモニタリングの必要性など(関連記事:PT-INR)、臨床医にとっても患者さんにとってもストレスを伴うお薬でもありました。

新規経口抗凝固薬は、これらの問題点を、相当部分解決しており、大変に期待されています。

 

(続く)新規経口抗凝固薬(2): プラザキサ, イグザレルト, リクシアナ他

 

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:05| 抗凝固療法