南砺市民病院の紹介(3):金沢大学第三内科関連病院
南砺市民病院の紹介(2):金沢大学第三内科関連病院 より続く。
南砺市民病院の紹介(3)
超高齢化し、医師や看護師の少ない南砺市の住民を守るには、「地域包括医療・ケア」の構築と住民の理解と積極的な参加が必須条件と考え、富山大学総合診療部 山城教授の協力を得て、平成21年度「地域医療再生マイスター養成講座」を開始しました。
医師、看護師、リハビリ療法士等だけでなく、行政の保健師や介護・福祉職、婦人会や女性議会等一般の方々も含め約50名が5回の講座に参加し、南砺市の地域医療再生への方策を各々の立場で立案しました。
その結果、参加者が協力し、平成22年2月「南砺の地域医療を守り育てる会」設立へ発展しました。
平成24年度も第8〜10回の「南砺の地域医療を守り育てる会」や第4回「地域医療再生マイスター養成講座」が予定されています。
住民意識の変革と協力なく地域医療の再生は困難であり、南砺市の活動が全国のモデルとなるよう取り組んで行きます。
南砺市民病院は現在耐震化工事を行っています。
平成23年度で閉校となった隣接する井波高校グランドに西棟を新築し、その後古い1・2号棟を解体し、平成26年6月に新たな外来、手術、画像部門等の中央棟を完成させ、南砺市の医療を担う機能を整備します。
又南砺市は、平成24年度市立病院・診療所や訪問看護ステーションを管轄していた「医療局」に地域包括支援センター等介護福祉部門を取り込み「地域包括医療・ケア局」として再編しました。
この事は南砺市長の決断であり、平成25年10月に「介護保険推進全国サミットIN南砺」が開催される環境整備でもあります。
サミットを目標に井波高校校舎に保健、介護・福祉分野を集中化し、病院と共に南砺市の地域包括医療・ケアを担う体制整備を進めています。
終わりに、30年間診療を行い、地域医療は地域の状況と課題に向き合い日々努力する過程だと感じています。
100の地域に100の地域医療が存在すべきであり、過疎化、超高齢社会の南砺市で、当院は今後も医療・保健・福祉介護や行政、住民の方々と苦楽を共にして、幸せな生活(QOL)を支える地域包括医療・ケアを構築して行きます。
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:07| その他