金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2012年08月30日

服部絢一先生:金沢大学医学部第三内科

金沢大学 細胞移植学(血液・呼吸器内科学)教室【2】
(旧:金沢大学内科学第三教室)

 リンク:金沢大学内科学第三教室史:インデックス


<初代教授 服部 絢一>

(在職 昭和44年4月〜昭和59年4月)


<教授略歴>

大正8年    福岡県中間町に生まれる。

昭和18年9月    九州帝国大学医学部卒業。当時は第二次世界大戦の最中であったが、その年度から始まった大学院特別研究生の制度に入り、血液学専攻。

昭和25年9月    九州大学大学院修了

昭和31年8月    米国ピッツバーグ大学内科留学(フルブライト交換研究員)。組織化学、特に好中球アルカリフォスファターゼの研究に従事。

昭和33年11月    九州大学医学部附属病院講師

昭和40年7月    九州大学助教授

昭和44年4月    金沢大学教授

昭和53年4月    金沢大学医学部附属病院長(2年間)

昭和59年4月    退官。金沢大学名誉教授

昭和59年4月    石川県赤十字血液センター長

平成2年8月    石川県赤十字血液センター長勇退

平成16年12月4日逝去


<主な学会会長>

昭和52年5月    第39回日本血液学会総会会長

昭和52年9月    第16回日本臨床細胞学会秋期大会会長

昭和56年5月    第29回日本輸血学会総会会長

昭和56年10月    第23回日本臨床血液学会総会会長

昭和57年2月    第15回日本無菌生物ノートバイオロジー学会総会会長


<所属学会>

多くの学会で理事を歴任。日本血液学会(名誉会員)、日本臨床血液学会(名誉会員)(現在は日本血液学会と合流)ほか多数。


<研究内容>

・光学・位相差・電子顕微鏡による血液疾患形態学
・ 抗体産生細胞の同定
・ T・Bリンパ球の免疫反応における役割
・ 細胞診による悪性細胞の診断基準の制定
・ ステロイドホルモンの生体内代謝
・ 同種造血幹細胞移植療法の確立
・ 無菌室治療・腸管内無菌化療法の確立

<研究成果>

昭和49年頃より骨髄移植療法の開発に着手し、血液・免疫グループに加えて、呼吸器グループ(移植後の肺合併症)、感染症グループ(無菌室治療)、心身症グループ(無菌室に隔離された患者の心のケア)による骨髄移植チームを育成した。

昭和50年に国立大学附属病院で初めての無菌治療室を導入し、昭和52年に第1例目の同種骨髄移植を実施。

昭和53年にはわが国で初めて、急性リンパ性白血病に対する同種骨髄移植に成功した。

その後在任中に30例の同種骨髄移植を行った。

骨髄移植の健康保険適用に向けて厚生省に何度も足を運び、厚生大臣や日本医師会長とも直接会って陳情した結果、昭和57年無菌室治療薬(vancomycin)や骨髄移植の保険適用が認められた。

<代表的な著書(単著)>

1970年 「血液の知識」(中外医学社)
1972年 「貧血の診断と治療」(南山堂)
1973年 「血液疾患」(朝倉書店)
1982年 「新版血液疾患」(朝倉書店)
1983年 「骨髄移植」(中外医学社)


<受賞歴>

1)昭和59年5月    紫綬褒章
2)平成元年11月    勲三等旭日中綬章受章


<その他>

学生教育にも並々ならぬ情熱を注いだ。

1976年に、骨髄移植療法の創始者であるアメリカシアトルのDrドナルド・トーマスが金沢を訪れた際、「トーマス博士は将来必ずノーベル賞を取る学者だから、すべての学生が話を聞いた方が良い」と訴えた結果、全学年の講義が中止され、トーマス博士による骨髄移植の特別講義が十全講堂で行われた。

その15年後にトーマス博士はノーベル医学生理学賞を受賞した。

 

 


<リンク>

血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集
 

 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:56| その他