2013年04月07日
第XIII因子欠損&アレルギー性紫斑病とrFVIIa(ノボセブン)
論文紹介です。
参考:血友病、後天性血友病、rFVIIa(ノボセブン)、血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
「コンパートメント症候群と第XIII因子欠損をきたしたアレルギー性紫斑病に対するrFVIIaの効果 」
著者名:Alioglu B, et al.
雑誌名:Blood Coagul Fibrinolysis 24: 102-105, 2013.
<論文の要旨>
著者らは、コンパートメント症候群と第XIII因子欠損をきたしたアレルギー性紫斑病(Schoenllin-Hemoch purpura: HSP)の男児7才に対して、遺伝子組換え活性型第VII因子(rFVIIa)と筋膜切開術を行った症例の報告を行っています。
コンパートメント症候群をきたしたHSP症例に対する治療法は定まったものはなく、症例毎に検討しているのが現状です。
また、このような症例では第XIII因子活性が低下している可能性に留意する必要があります。
コンパートメント症候群をきたしたHSP症例の出血に対してはrFVIIaが有効である可能性があります。
また、コンパートメント症候群に対しては手術治療も選択されえます。
しかし、凝固異常を伴っている場合には、その是正の方が優先されるべきです。
以上、rFVIIaは凝固異常のためにコンパートメント症候群をきたした小児に対して有効な治療選択肢になるものと考えられました。
<リンク>
血液凝固検査入門(図解シリーズ)へ
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)へ
金沢大学血液内科・呼吸器内科HPへ
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参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:27| 出血性疾患